一般的に法事をする時には、お坊さんにお布施を渡します。
この時に、法事によって
お布施袋の種類や書き方が違います。
お布施とは、
感謝に気持ちをお渡しするもので、
檀家を金銭面で
支援することを意味しています。
法事に参加する機会がなく、
お布施の準備に困ったという方も多いと思います。
そこで今回は
・お布施の書き方
・お布施で使われる袋の違い
・お布施の金額について
・宗教や宗派による書き方の違い
・ お布施の袋
について紹介していきます。
この記事を読めば、
法事のお布施も
スムーズに準備できることでしょう。
お布施の書き方
お布施の書き方は、お布施によって異なり、
お布施袋の中袋の有無でも
変わってくるので注意が必要です。
ここでは、
お布施袋の書き方について紹介します。
1.お布施の表面の書き方
①表面の書き方
お布施袋を書く時のマナーは、
表面に「御布施袋」と書きます。
市販のもので、
すでに「御布施袋」と
書いてある物については
特に追記する必要はありません。
お布施袋に送り主の名前の記入は、
下半分のスペースに名前を記入します。
この時に名前は
「苗字のみ」
と「フルネーム」どちらでも特に問題ありません。
②お布施以外でお金を渡すときの書き方
・交通費➜「御車料」
・宴席代➜「御膳料」
と書きます。
書き方については、
葬儀や通夜、
お盆などの
法要時は全てこの様な
書き方をします。
2.お布施の裏面の書き方(中袋がないタイプ)
お布施の裏面に書く内容は、
きちんと丁寧に書くようにしましょう。
お布施を受け取ったお坊さんは、
寺院に渡します。
この時に管理がしやすくなるためです。
お布施袋の中袋なしの時は、
次のような内容を書くと良いです。
・氏名
・住所
・電話番号
・金額
中には、個人情報を書きたくない方もいます。
この様な方は金額のみの記入で問題ありません。
3.お布施の中袋の書き方
お布施袋に中袋がある時には、
入れた金額を中袋の表面に書きます。
その中袋の裏面には次のような内容を書きます。
・氏名
・住所
・電話番号
中袋に付属している
上包に包んでお坊さんに渡します。
表面と裏面が同じになるように、
中袋と上包の向きを揃えて包みましょう。
この様に包み方にも
マナーがあるので注意してください。
4.金額の書き方
お布施の金額の書き方
①縦書きの場合
包んだ金額をお布施袋の裏面や
中袋に書く時は
「漢数字」を使用します。
また、金額を書く時は
「金〇〇〇圓也」
と書きます。
例として、
次のように書くようにしましょう。
算用数字 |
漢数字 |
5,000円 | 金伍阡圓也 |
一万円 | 金壱萬圓也 |
三万円 | 金参萬圓也 |
5万円 | 金五萬圓也または金伍萬圓也 |
◎書く時のポイント
・金額の前に「金」を書く
・金額は漢数字で書く
・円も旧字の「圓」と書く
・金額の最後に「也」を書く
②横書きの場合
香典の金額は、
一般的には縦書きですが横書きでも問題ありません。
ただし、横書きの時にはルールがあります。
それは原則として
算用数字を用いることです。
書き方は
・10万円の時:金100,000円または¥100,000-
・15万円の時:金150,000円または¥150,000-
・20万円の時:金200,000円または¥200,000-
と書き、
金額の後ろに
「也」を付けるかどうかは、
どちらでも構いません。
また、金額の前に
「お金マーク」か「¥マーク」を付け、
金額の後には「円」か「–」を付けます。
住所などの書き方は、
裏面の右下に、
上から
「住所」「氏名」「金額」
の順で書きます。
お布施で使われる袋の違い
お布施を入れる袋は4種類あります。
宗派や地域や仏事などで
お布施の袋が変わってきます。
この4種類のお布施の袋の特徴を
紹介していきます。
1.水引がないもの
「表面が無地の封筒」や
「すでに御布施と印字してある封筒」
には水引がありません。
無地の封筒を使う時には、
表面に「御布施」と
自分で書かないといけません。
水引がついてないので、
様々な宗派や仏事施使うことが出来ます。
中袋がない単純封筒は、
値段が安いのが特徴で、
包む金額は
「数千円~2万円程度」
が良いでしょう。
また、中袋がある多当折りの封筒は、
見た目が気になる方や
高級感を求める方におすすめです。
この時の包む金額は
「3万円~十万円」
が良いでしょう。
2.白黒の水引がついたもの
白黒の水引がついたものは
通夜や葬儀などの香典で使用します。
これは、故人の遺族に対して御仏前を
包むときに使用します。
なので
「お布施」と書かずに
「御佛前」と書きます。
地域によってはお布施袋として
使っている様です。
一般的に、弔事である
49日までの仏事で使用します。
四十九日後は、
水引がない袋を使うと
良いでしょう。
3.黄白の水引がついたもの
黄白の水引がついた袋は、
関西地方を中心に使われている風習があります。
この黄白の水引がついた袋は、
一周忌後の仏事に故人の遺族に対して
御仏前を包むときに使います。
注意しないといけないのは、
仏事であればどれにでも
使える袋ではありません。
四十九日が終わるまでは
白黒の水引が付いた袋を使用しましょう。
4.銀色の水引がついたもの
銀色の水引がついたものは、
通夜や葬儀などの香典で使用します。
使い方については、
白黒の水引が付いた袋と変わりはありません。
一般的には包む金額が
「5万円以上」
の時に使用します。
地域によって
銀色の水引がついた袋は、
お布施を渡すときにも使われますが、
戒名料を包むときにも
使われることがあります。
お布施の金額について
法事などの仏事に行くことが少ない方は、
お布施の相場を知らない方もいるかもしれません。
ここでは、
お布施の金額の相場や
マナーについて紹介します。
1.お布施の相場
お布施は、次のような仏事の時に渡します。
・葬儀
・通夜
・告別式
・法事
・法要
<お布施の相場>
◎葬儀・通夜・告別式:15万円
◎法事・法要:3~5万円
※地域や宗派によって違いがあります。
|
この他にも
「お車代」や「御膳料」が
必要になることもあります。
・お車代:5,000円~10,000円程度
・お膳料:5,000円~10,000円程度
これらがお布施の相場となります。
2.お札の入れ方
①お札の向き
お布施袋の表面に
お札の人物が書いてある面が
来るようにします。
表面から見て
左側にお札の金額が
書いてある部分に来ているかを、
あわせて確認するようにしましょう。
②お札の種類
お布施のお金は、
事前に準備する必要があります。
その準備は「新札を用意」することです。
汚れていたり
折り目がある
紙幣は包まないようにしましょう。
もし新札が準備できない時には、
札の折り方が折り曲げたり
汚れていないものを使うようにして下さい。
宗教や宗派による書き方の違い
お布施の書き方は
宗教や宗派によって違います。
ここでは
宗教や宗派の書き方の違いについて紹介します。
1.仏教
仏教の場合、
表面には
「お布施袋」
または「御布施袋」
と書きます。
一部の地域では
「御礼」や「御回向料」
という書き方をする所もあります。
この他にも、
お坊さんが移動する時の
「お車代」や、
法要後の食事に参加しない時に渡す
「御膳料」を
渡すのが一般的となっています。
2.浄土真宗
浄土真宗の場合、
表面には
「お布施袋」または「御布施袋」
と書きます。
浄土真宗の場合、
阿弥陀如来への感謝の気持ちと
考える傾向があるので、
お布施袋の表面にも
「御礼」や
「御回向料」
という書き方はしません。
この場合は
「御玉串料」や「御祭祀料」や「御祈祷料」
と書きましょう。
どれを書いても
マナー違反にはなりません。
神主さんへは
「霊祭」を自宅や墓前で
行う時にお礼として
渡すのがマナーとなっています。
3.キリスト教
キリスト教では、
表面の書き方が教会で
異なることがあるので
注意は必要です。
一般的に、お布施の表面には
「謝礼」や「記念献金」と書きます。
教会や神父様へお金を包みますが、
通常のお布施と同じものと
考えて問題ありません。
お布施の袋
一般的に法事をする時には、
お坊さんにお布施を渡しますが、
この時に法事によってお布施袋の種類や
書き方が違います。
やはり失礼となれば
印象がマイナスの場合もあります。
先程紹介したように、
お布施袋に水引の有無や色付きの水引など、
宗派や地域や仏事などでお布施の袋が
変わってきます。
法事などに出席する機会が少ない方は、
お布施について分からないことが多いと思います。
そんな時には
今回の記事を是非参考にしてみて下さい。
今回は、お布施袋の種類や金額の書き方など紹介しました。