空気を読む力の言い換えは、
シンプルに言えば「察する力」となります。
「空気を読む」とは昔からある言葉ですが、
空気を読む力を言い換えると、
どんな意味になるのでしょうか。
香山リカの論文「空気を読む」から
空気を読むことを考えてみましょう。
香山リカの論文「空気を読む」とは?あらすじと空気を読むの意味、言い換えでは何と言う?
「空気を読む」とは意味からすると
『その場の雰囲気や状況を察する』
ことでしょう。
「空気を読む」は慣用句である
「場の空気を読む」が
語源とされています。
場の空気がその場の雰囲気の意味であり、
「空気を読む」と「場の空気を読む」は
同じ意味を持ちます。
テレビ番組に出演している精
神科医の香山リカさんは
「空気を読む」の評論を書いています。
現実、香山リカさんの
「空気を読む」は大学の論文の議題にされたり、
高校の国語の授業に使われたりしています。
この香山リカさんの「空気を読む」のあらすじは
「準パブリックな場で人は空気を読む」ことを事実
とし、その理由について
「人が自らは安全な多数派であると疑わず、自らが少数派となることを恐れるから」
で、それだと
「いつからか空虚さに気づき、破綻をきたす」ことを問題
と定義しています。
また、脳科学者である中野信子さんの著書である
「空気を読む脳」のあらすじは、
第1章の
「犯人は脳の中にいる~空気が人生に与える影響とは?」
そこから、第4章の「生存戦略」
で構成されています。
内容は
職場で、学校で、なぜ日本人は
「空気」を読むのか?
脳科学を通して
日本人の心性と強みを読み解き、
「醜い勝ち方より美しい負け方が好き」
「不倫は懲らしめるべき」
「雇うなら体育会系男子という企業意識」
「なぜ、イケメンのほうが美人より会社で得なのか?」
「今が幸せと感じられないし、将来も不安でしかたない」
「同調しないと怖い」
引用:空気を読む脳
日常のさまざまな現象の背景には、
脳の影響があるとしています。
「空気が読める」の言い換えで、
2017年の流行語大賞に選ばれた「忖度」を
思い出した人もいるのではないでしょうか。
「忖度」は悪いイメージの中で使われた言葉なので、
忖度することを悪いことと捉えている人が多いかもしれませんが、
本来の「忖度」の意味は相手を思いやるという良い意味です。
「空気が読める」ことと「忖度する」ことは
どちらも相手の気持ちを察する
という意味を持ちます。
その場にいてその場で判断する行動を「空気を読む」、
その場にいなくてもいつも状況を考えて行動することを「忖度」で、
双方の言葉には状況においての違いがあります。
空気を読むの例や例文。空気を読む力の言い換えとは?英語で空気を読むはどう言い換える?
「空気を読む」はそのまま使うより
言い換える方が良い場面があります。
企業やアルバイトなど雇用の面接の時には、
「私は空気を読む力があります」というように使うよりも、
言い換える方が聞きやすいしスマートでしょう。
例えば
「場の雰囲気や状況を素早く正確に見極め、
臨機応変に対応することができます」
「相手の意見や考えを読み取ることが得意なので、
誰とでも円滑にコミュニケーションを
取ることができます」
などの言い換えができます。
「空気を読む」を使った例文は
「長年人と接する仕事をして培った
経験から空気を読む力がついた」
「仕事をする上で一緒に働く人と接する時は
空気を読むことが必要だが、気をつかうので疲れる」
などがあります。
気をつかうことが得意な日本人ではありますが、
「空気を読む」の言葉は日本人特有の
表現だと思ってないでしょうか。
実は「空気を読む」の言葉があるのは
日本だけではありません。
完全に意味が同じわけではりませんが、
「空気を読む」という言葉は
英語や中国語、韓国語にもあります。
「空気を読む」を例えば英語では
「Read between the lines」や
「take a hint」と表現します。
「気を利かせる」や
「相手の考えていることをくみ取る」といった
意味を持っています。
日本語の「場の雰囲気を察する」と
少し意味が違いますが、行動としては
ほとんど同じような意味合いになります。
まとめ。空気を読む力の言い換えについて
「空気を読む」とは
「その場の雰囲気を察する」
の意味があります。
空気を読む力はもともと持っている人もいれば、
これからの経験でどんどん高める人もいます。
日本だけの特別な表現なのかと思いましたが、
英語にも中国語や韓国語にも「空気を読む」
という言葉があることには驚きました。
どんな人間であっても、
人とのコミュニケーションを円滑にするためには
「空気を読む」ことは
必要なことなのかもしれません。